その冷然ともいえる表情は、絶対的な確信を宿して一分も視線を逸らすことはない。
国王の玉座の傍らでは、臣下達が無情にも彼女に下される処遇を待っていた。
サリヴァンが口を開く。
「早急に彼等を見つけ出し、必ずや”期日”までにリディア王女を連れ戻すとお約束します。」
真紅の髪が朝陽に照らされ、煌めく。
王は計るような、サリヴァンは感情の読めない視線で対峙する。
この場にふわりと羽根が落ちてこようと、
その地に着く音さえ聞こえるのではないかと思えるような静寂。
重苦しい無音の中、
それを先に破ったのは王だった。
「…サリヴァン。
次は無いぞ。分かっておるだろうな?」
常人であればすぐにでも逃げ出しているであろう、そんな威圧が込められた冷酷な深緑の瞳。
そしてそれが物語るのは明確な、殺意。
身震いするような迫力にさえ微塵も臆する様子を見せず、
サリヴァンはただ悠然と首を垂れ、
「はい。お慈悲に感謝致します。」
感情が欠落したように依然として表情を変えないままそう告げると、
無駄のない所作で一礼し、
静かに王の坐る王宮を出て行った__。

