会話をすること、触れること、姿を見ることが出来るのは、リディアにのみ許された特別な力。
他人に見えずとも、彼らは彼女によって確かに存在するのだ。
早くに母親と離れ離れになってしまったリディアを、一番に支えてくれたのは彼ら精霊達だった。
泣いていれば、キラキラと集まって寄り添っていてくれたり、
ウンディーネにおいては今も昔も、
こうして日頃の鬱憤を聞いてくれている。
そんな優しい精霊達が、リディアは大好きだった。
「もっともっとお勉強して、いつか
ノヴァのこと見下してやるんだから!」
そう意気込んだリディアだったが、
ふと見るとウンディーネの姿はどこにも
なく。
「あれ…?
ウンディーネ?」
そして代わりに聞こえた声は…

