(琥太郎side)
今日は入学式か…。ダル…つかぶっちゃけ行きたくねぇえ~…
そんなことを考えながらベッドの上でゴロゴロしてると母ちゃんの雷が落ちた。
「琥太郎っ!アンタいつまで寝てるつもりなの!起きなさいっ!!」
怒鳴り声とともに布団をはぎ取られ、「顔洗ってきな!」と洗面所に投げられた。
もうそろそろ50だってのに元気な母ちゃんだな。
年齢のことをいうと怒られるので言わないが。
本当に肝っ玉母さんという言葉を体現化したような女だ。
顔を洗ったあと、まだパリパリの真新しい制服に着替えて一階へ下りる。
父さんが新聞を読みながらコーヒーを飲んでいた。
「琥太郎、おはよう。」
「おはよ、父さん。」
朝の挨拶をしてから椅子に座ってコーヒーを飲む。
父さんはブラックコーヒーだけど甘党の俺は砂糖と牛乳を入れないと飲めない。
このことを言うと美咲は「おこちゃま」と笑っていた。おこちゃまじゃねーし。