右も左も分からない、暗闇の中にいた。




その中でずっと怯えてた。




『……美桜……美桜』




そんな時にあなたという一筋の光が差した。




その光はとても眩しくて、目を細めないとあなたが見えない。




一筋の光が私の暗闇を照らして、怯えていた心を優しく溶かしていく。




あなたは大切な、私の光…………













「……ん…」




瞼に当たる光が眩しくて、目が覚める。




目の前に広がったのは見たことのない場所だった。
そして私は温かい布団の中にいる。




辺りをよく見たかったけど太陽が眩しくて、つい太陽に背を向ける。




「……っ!」




寝返りをうつと、目の前に顔が現れた。
驚いて顔を少しだけ後ろに引く。




でもそれが誰なのか分かると、また近付けた。




「…悠汰、様…?」




そこには悠汰様が私と同じ布団に入って眠っていた。
少し長い前髪が流れて、布団についている。




そして段々頭が冴えてくると、私の横腹に置くようにして悠汰様の腕が乗っていることに気付いた。




もう片方の腕は自分の頭を枕代わりで支えている。




私が呼んでも、悠汰様が起きる気配はない。




私を助けるために、きっとたくさん苦労したんだ。