運命の二人~白と黒の物語~

「うわあ。凄い!」

クローゼットに入るなり、凛々は驚いた。

マンションの2LDKはあると思える広さに、洋服、靴、髪飾りなどのアクセサリーが綺麗に整頓され、並べられていた。

「これ全部そうなの?」

「そうですとも。どうぞ自由にお使い下さい。全てリリー先生の物ですから。」


そう言ってマーサは入り口で尻込みしていた凛々の背中を押した。


凛々はおそるおそる中に入り、側にあった柔らかい素材の服に手を触れた。


余りに沢山ありすぎて選べない。


「マーサ。」

不安そうに振り向くと、
「分かってますとも!このマーサがいれば大丈夫です。幾つかお召しになってから決めましょう。合わせて髪型も決めましょうよ。着せ替えは嫌いですか?」


「ぜんぜん!大好きよ。」

こうして女性二人での楽しい衣装選びが始まった。