長い一日だった。

ジャスティスは自室で窓際に寄りかかりながら、暗い外を見ていた。

高台にあるこの城の窓からは街の灯りがチラチラしているのが見える。


その一つひとつに家族があり、暮らす姿を想像するのがジャスティスは好きだった。

でも今思いに耽っているのは彼女の事。

リリー·ルゥの事。


自らグラスにワインを注ぎ、一口ゴクリと飲んだ。

ふうと鼻から抜けた香りの良い息が鼻腔をくすぐる。


もう一口飲んだ。

ハア。
今度はため息が出た。


今、彼女は何を思ってるんだろうか。

彼女の心が知りたかった。