見上げた目線の先には一人の男の子が立っていた。

金色の髪の男の子。自分と同じ位の歳に見えるから、10歳位かな。白い衿無しのシャツに黒いパンツ姿はシンプルだけど、細身の彼にはとても似合っている。

顔は…見えない。何度も目を擦って見るが、靄がかかっていてどうしても見えないのだ。

一瞬怯んだけれど、歳が近そうな子どもと分かると途端、私は強気になって「あなたこそ、だれよ?」
と少し睨んでみせた。
夢の中の私は何やら高飛車だ。