運命の二人~白と黒の物語~

歓声や祝福の声が止まない中で、天上球が光った。


頬杖をついて無表情で傍観していたレスター・ゴードンが唐突に話しを切り出した。


「ジャスティス・“B”・リングレン。何故、妹を“凛々”と呼ぶんだ?」


辺りはサアーっと波が引くように静まり返った。

城に住む者は最近の王妃の呼び名に聞きなれてきていたが、皆も疑問に思っていたことだった。