上空へ伸びた光の柱は、樹が枝をはるように空の彼方まで光を張り巡らせていき、ついには闇を全て淡い光に変えた。


“森”を見知っているものなら思ったかも知れない。


その光は森の空を覆う光と同じで、空全体を明るくしていた。


「…リリー様。有難うございます…」


バルゴが見ると、マーサが祈るように手を組み、涙を流していた。


マーサの肩をバルゴが抱き寄せた。


「…やったな。」


「ええ。勿論ですとも。信じてましたよ。」


マーサはバルゴの胸に顔を寄せて、声を出して泣いていた。


事態を把握し始めた民達も、大歓声と共に、側にいる人達と抱き合い、喜びあった。