運命の二人~白と黒の物語~

少し前の事。


バルゴとマーサは凛々からの指示通りに民を安全な場所に避難させようと、駆けずり回っていた。

「マーサ!もう城へは戻れない。城壁の外に避難させるぞ!」


城の者は全て避難させてあり、民の誘導に全員をあたらせていた。


「分かったわ!だけど闇の勢いが早くて。後ろのほうがのまれそうなの。」


喋りながら、マーサは年配に肩をかし、励まして道を急がせていた。


バルゴは感心していた。

マーサは自分よりはるかに歳が上の筈だ。


なのにあのパワーはどこからくるのだろう。


決して弱音は吐かず、的確に指示を出して皆を誘導している。


我が軍の精鋭達でさえ、闇のオーラに怯え、隊列を乱さないのがやっとなのに。


後ろを振り返り、闇のオーラの位置を確認した。

マーサの言うとおり、後ろのほうの歩みが遅い。

年配者が多いこともあるが、闇のオーラの影響を受けて、力が尽きてきているようだ。


「飛行隊の者、数名は今すぐ後方に戻り、遅れている民をウルフファングに乗せて安全な所に運ぶのだ!」