運命の二人~白と黒の物語~

「悪かった。大丈夫か?」


「うん。…良かった。ジェットも元に戻ったんだね。」


凛々がほっとしたように息をはいた。
声が少しかすれていた。

「本当に大丈夫なのか?」


凛々の様子が変なので再度聞いた。


凛々はジャスティスに顔を向けてにっこりしてから
「うん。大丈夫。ただちょっと疲れたかも…」


見上げた拍子にクラリとして、凛々はぎゅっとジャスティスの腕を掴んだ。


「危ない!」


ジャスティスは凛々を抱き止めた。


「…ごめんなさい。やっぱり大丈夫じゃないかも…」


そう呟くように言うとそのまま目を閉じた。


「凛々?!凛々っ!!目を開けてくれ!」


急に力が抜けていく身体を素早く抱き抱え、ジャスティスは叫ぶように名前を呼んだ。


凛々にはもうその声は聞こえなかった。


その代わりに小さな寝息がジャスティスの耳に聞こえてきた。