顔をふせて、声も出さずに泣いている。


悲しみの深さが凛々にも伝わり、胸が締め付けられた。


「ジェット。泣かないで。」


近くに寄り添い、そっと腕に手をかけた。


ジャスティスは何か呟いていた。


(何を言ってるのかしら。)

凛々はジャスティスの顔を覗きこむようにして、彼の声に耳をかたむけた。


「…凛々がいない…もう何も信じられない…愛する人がいない、こんな世界なら…もう…いらない…」


ジャスティスは同じ言葉を何度も何度も繰り返していた。


凛々はその言葉を聞いて、胸が握りつぶされたように痛んだ。


「ごめんなさい。私のせいだよね。ジェットにそんな辛い思いをさせて。ごめんね。」


凛々はジャスティスの腕にすがりつき、泣いた。