「人の気持ちなんて誰にも理解なんて出来ないんだよ。共感は出来てもね。僕にもリリー・ルゥの気持ちは分からない。
ただ僕らはね、利害が一致したんだ。
そして、“凛々”は僕らにとって必要な存在だった。
だから、君は全てを知る権利があるよ。聞くかい?」


タロの台詞には暗に覚悟を聞かれている気がした。


私は、覚悟を決めなければならない。


聞いたら、今の、“何も知らない凛々”ではいられないから。


「聞かせて。」


凛々はタロに向かってはっきりと言った。