そこは、普通の森とは違う。

木々の幹は白っぽい銀色で、刷毛で雑に塗られたようなゴツゴツした感じが、これは生きた木なんだなと思える。

葉はポプラの葉に似ていて、モスグリーン色の小さい葉を、風も吹いていないのにサワサワと音を鳴らして揺れている。

空は淡い白光に覆われていて、光りのその先を見る事は出来なかった。



その森の中で、今、私がいる空間だけ風景が違っていた。