クレイは困ったように顔を向けると、辺りを旋回し始めた。
考えているようだった。

数周回った後、何かを決心したように、結界をくぐった。


「ありがとう!クレイ!」


凛々はクレイの首を抱き締めた。


結界の外は中の空気と全く違い、渇いた冷たい風が吹いていた。