凛々が愛しい者を見つめる時の姿は、遠目から見ても、身体が疼くほど美しかった。


何度、見つめる相手が自分だったならと想像したことだろう。


私を見てくれ。私を愛して欲しいと何度、願ったことか。


怖がらせないように、逸る心を押さえてきた。


そしてやっと、私に目を向けてくれた。そう感じた、あの時間は一瞬で消えてしまった。