(消えた?いつの間にあんな高度な魔術が使えるようになったんだ。)


ジャスティスはがっくりと肩を落として大きなため息をついた。


あと少しだったのに。

あと少しで彼女を手に入れられた。


あと少しで…



「おはようございます、殿下!今朝は随分とお早く…」


ジャスティスの陰になっていたため、凛々の存在に全く気が付かなかったバルゴはいつも通り快活に声をかけようとした。