ふたつ目は我が主、ジャスティス殿下の変わり様だった。
これが今、一番バルゴを悩ませていた。


リリー・ルゥ嬢に好意を持っていたことは知っていた。
だからこそ、彼女の裏切りが許せないのだ。
主を侮辱し、契約を無視したあの女を。



なのにジャスティス殿下は、長い年月をかけ探し出し、連れて帰ってきた。
当然国の為なのだと思っていたのだが、どうも様子が違う。


特にこの数日の姿は、理解できない。いや、理解したくない。


それは今も、バルゴの目の前で繰り広げられていた。