凛々の部屋のドアがパタンと閉まった音を聞き、ジャスティスは後ろを振り返った。


廊下にリリーの姿はもうない。


部屋に戻り、またあの魂を思い、彼女は泣くのだろうか。


帰りたいと、涙が枯れるまで泣き続けるのだろうか。


または、私を恨むのかもしれない。



さっきの魂を見ていた凛々の表情を思いだし、嫉妬の波に押し潰されそうになる。



二人の間に入る余地などなかった。あんなに強く結びついているのにリリーが私に目を向ける筈がない。


どうしたらいいのだろう。
彼女への思いは日々強まっていくばかりだ。
触れて、口づけして、彼女が止めてと懇願するまで愛してみたい。


私の感情の全てをぶつけたら彼女は怖がって逃げてしまうに違いない。


自分でも恐ろしく感じるほどに、膨れ上がるリリーへの思いに押し潰されそうになりながら、ジャスティスも部屋へ戻った。