二人の顔をまともに見れないし、自分の顔がどんどん赤くなるのが分かる。



二人が意味深なのには理由があって。


話は1週間前に戻るんだけど。


クラスの男子で一番気が合った私と武志は、席が隣同士だったこと、ナツと武志は部活が一緒だったこともあって、気楽にしゃべる男友達だった。

ナツは良く「仲よすぎ~。」とからかったけど、大好きな友達っていう気持ち以上はなかった。


茜ちゃんの気持ちはずっと知ってたし。

入学した時から武志が好きと言ってた茜ちゃんは「凛々はいいなあ。気楽に喋れて。私は緊張してしまって駄目なんだよね。」といつも、言ってた。


ナツとも「応援するよ。」って言ってたのに。


武志に告白されたのは、私のほうだった。


武志が駅で待ってて、話したいことがあると近くの公園に連れて行かれて、開口一番、
「好きだ。付き合って欲しい。」
と、告白されたのだ。


「えぇっ!!」
告白されるなんて思ってもいなかったので、私は、心底驚いて、それ以上何も言えなくて。
口だけパクパクさせてた。


そんな私を見て、

「…やっぱな…」

と武志は、ため息をついた。