運命の二人~白と黒の物語~

どのくらいそうしていたのか。


ジャスティスが凛々から手をそっと離した。



こんな時、どんな顔をするべきなんだろう。



彼をそっと見ると、さっきの真剣さはなくなり、こちらを少し困った顔をして見ていた。


「君に無理強いをしてすまなかった。いなくなったと聞いて気が動転していたんだ。
見つけた時は、本当に安堵して、その。」


ジャスティスは自分の思いをぶつけた事でこれ以上嫌われたくないと必死だった。


いつもはクールな印象なのに、懸命に言い訳する彼を見ているうちに笑ってしまった。


「いいですよ。気にしてませんから。逆に迎えに来て頂いたんですよね。ありがとうございます。」


お礼を言い、ペコリと頭を下げた。

そんな凛々の態度にジャスティスは驚きを隠せない。

「君は本当に変わったな。」


「そのリリー·ルゥって人はそんなに性格が悪いの?」


真面目に聞き返す凛々にジャスティスが声をあげて笑った。