運命の二人~白と黒の物語~

凛々が見上げると、からかうようにこちらを見下ろすジャスティスと目があった。


「ホントに離して下さい!」

今度はさっきより強く押すと、またボートが揺れて、思わずジャスティスの胸に飛び込んでしまった。


凛々は言葉と真逆の行動をしてしまい、恥ずかしくなった。

「す、すみません。」

ジャスティスの顔がまともに見れない。


「ずっとここにいればいい。」


私の腕の中に。

私と過ごす時間の中に。

「いつでも君を守るから。」


ジャスティスは凛々の頭を包み込むように抱き締めた。


ジャスティスが余りも真剣な声色で切なく語るものだから、凛々はどうしてよいか分からなくなり、彼の腕の中で大人しくしていた。