あーあー。


聞こえてっかな?


もしもーし。








麗華?


そこにいる?




誰だかわかる?



ギターボーカルのイケメンって言ったら分るかな?




あ、ボーカルはお前だったな。

悪ぃ悪ぃ。






麗華がこれを聞いてるなら、
このCD、見つけたってことだよな?



よく見つけたな。


お前、探偵になれんじゃね?はは。







……えーっと、
何が言いたいかってーと、



これはさ、うん。


なんつーのかな?




……“遺書”ってやつ。うん。







手紙とかっていうのはさ、
なんかガラじゃねぇなって思ったからさ。



どう?俺っぽくね?
CDに残すとか。





明日はクリスマスライブだなぁ!!



楽しみすぎて寝らんなくて、これを作成中(笑)



見付かんなかったら、そのまま誰にも聞かれずに
なくなってたかもしれんけどな。






はは。


今呆れてる?



ごめんって。これが俺やからさ!












……麗華にさ、
少し言っておきたいことがあんだ。




最後まで聞いてほしいけど、
嫌やったらぶちってええから。






あのな、“Blue sky”のことだけどさ、
あれ、続けてやってくれねぇかな?


もともと俺の我儘で始めたバンドなんだけどさ、
なんか、あいつらもここまでつき合わせたし、


待っててくれるファンとかさ、
聴いてくれる人たちに悪ぃじゃん?



俺一人いなくなったからって
なくしちゃダメだと思ったんだ。


だから何があっても、できれば続けてほしい。



自分の仕事の合間にでも、
少しでもいいからやっててほしい。


そんでな、祥吾にさ、
本当は俺のギターやろうと思ったけど、


やっぱやめたわ。


あれさ、麗華。お前にやるわ。




前に言ったろ?
ギターそのものが俺やって。



だからさ、お前が持っててくれれば俺、
いつだってお前と一緒にいられるかなって

そう思ったからさ。