バン!


レンが、いきなり受付のカウンターの所を叩き、それに驚いた受付の女の人はレンを見るなり顔を青ざめていた。

「あの。シドウがどこにいるか知りませんか?」


「え、あ、あぁ、えーっとシドウ様は確か…東棟の5階に女の人を抱えて行きましたよ?」



「そうか。ありがとな」



女の人が驚いたのは、急にレンがカウンターを叩いたのもあるが、私をお姫様抱っこしていたのもあると思う。




「ね、ねぇレン?なんか、さっきの女の人、レンにビビってなかった?」




「は?そうか?ぜんぜんそうには見えなかったけどな」




「ふ、ふーん。レンが見えないならいいの…」