君に弱いワタシ~イタズラなkiss~

「驚かないでください。貴女には、『ニセ』の恋人をお願いしたいのです」


耳打ちでそう言われた。


その言葉にも、固まった。


え?『ニセ』の恋人?
それって、どういう…


頭がこんがらがって、状況をうまくつかめなかった。


その場には、もちろんカノンや常田くんもいた。


2人とも驚いた顔をしていたのは同じだった。


固まっていた私をみて、シドウさんは私の手を取り教室の外へ連れ去った。