君に弱いワタシ~イタズラなkiss~

「ねぇ、レン」


私は少しレンに近づいた。
今は同じベンチに座っている。
距離も、肩が触れ合うくらいの距離。


「な…に?」



私がじーっとレンを見つけめていると、レンは顔をそらした。



「顔そらさないでちゃんと、私を見て?」


「…」


黙ったまま顔を戻した。


「お、俺さ、あんま直視できない…!」


「え、もしかして照れるの!?」


いつもと立場が逆になる。
私はレンを見てニヤニヤ笑ってあげた。
手で顔を隠そうとするレンの手をほどいて、じーっとまたみつめる。



「別に照れる…とかじゃなくてさ、怖いんだよ」



意外な答えが返ってきた。
怖い?人に見られることが、かな?
でも何でだろう?
これって、聞くべきなのかなぁ…