君に弱いワタシ~イタズラなkiss~

声のするほうを振り返ると、ロッカーとロッカーの間からレンが出てきた。


「えっ!?ちょ、いつからそこに?」


「いつからって、最初からに決まってんじゃん」


「え、えぇー‼︎」



にやけてたの、見られたー‼︎
恥ずかしい、恥ずかしすぎるー‼︎



「ア、アヤ‼︎なんでもっと早く言ってくれなかったの!?」


「えっとぉー、言うタイミングというかそれが掴めなくてー…」


アヤは、あはは…と言いながら苦笑い。


「睦月さん、ありがとう。やっぱ頼れるなぁー!」


「えっ‼︎いや、こんなことくらい大丈夫だよ‼︎えっとぉー、じゃあ私はそろそろ行くね!」


アヤはドアノブに手をかけたところで私のほうを振り返り、レンに見えないようにウインクして見せた。