君に弱いワタシ~イタズラなkiss~

「カノン、泣きたいときはね思いっきり泣きなよ」


「え…?」



「寂しいときは、俺を呼んでよ。ずっとそばにいてあげるから…さ?」



レンの優しい声と体に私の全てが包み込まれる。
ああ、何でこんなに優しいんだろう。いくら、『ニセ』の恋人だからってこれは反則。
もう、期待しちゃうじゃん…
レンのバカ…!



「う、うぅ…うわぁーん‼︎‼︎‼︎」



「よしよし」



レンがかけてくれる言葉が一つずつ私の中に取り込まれていく。
いつか、本当の恋人になれる日がくるのだろうか。


私はレンに包まれながら泣き続けた。