君に弱いワタシ～イタズラなkiss～

そう言って少しだけ教室のドアを開け、私に中をのぞかせた。


「ほら、中を見てごらんなさい」

「え、あ、うん」


中を見ると、やっぱり中には人だかりができていて…
その中心にはアヤとレンがいた。
二人の手は…しっかりと繋がれている。
アヤの周りには女子。レンの周りには男子がそれぞれ集まっていた。


アヤの方の女子からは、
「ねぇねぇ‼︎アヤぁ〜‼︎何でレンと付き合ってるの〜?シドウさんじゃなかったの〜?」


そ、それ私も聞きたい…
心の中で叫ぶ。


「あはは、そりゃシドウさんとは『ニセ』の恋人だったも〜ん‼︎本命はずーっとレンだったんだよ〜、ねぇ?レン?」


あれ、こんな話し方してたっけ?私の知ってるアヤは…こんなにハッキリ自分のことを言えるような子じゃなかった。