「ほんと!?ありがとーっ」


夢ちゃんの笑顔に癒されながら、俺は折り畳み傘を広げた。



「折り畳みだから少し小さいけど………」



夢ちゃんと、まさかの相合い傘をして帰ることとなった。







改めて並んでみると、夢ちゃんが意外と小さく感じられた。



夢ちゃん家と俺ん家では方向が真逆だが、記憶を頼りに夢ちゃん家を目指す。





……夢ちゃんは時々、小夜の話題をふってくる。



「お姉ちゃんとも、こういう……相合い傘をして帰ったことあるの?」



「……1、2回くらいかなー」