手は背中でひとつにまとめられていて、自由がきかなかった。 ロッカーに押し付けられた体の部分が痛い。 すると突然、後ろから俺の目の前に火のついたライターが出現した。 「お前………次、またこんな調子にのったことしたら、 顔面…焼いてやるよ」 最後に岡崎は俺を投げ捨て、取り巻き達と部室をあとにした。 その場に倒れたままの俺。 口の中は血の味がして、鉄のにおいがした。 体中が痛い。 麻痺したみたいに、動かなくて。 隅で、小夜は泣いていた。