夢ちゃんが腕いっぱいにペットボトルを運んで走ってきた。



「暑いですから、どうぞ!」



部員一人一人に渡していく夢ちゃん。



「健ちゃんも、どうぞ」



俺にも笑顔で渡してくれた。



あー、可愛いな。



いつもより高い位置に結ばれたツインテールが揺れているのを見て、癒されている俺って、気持ち悪いよなぁ、と思う。



夢ちゃんはもう、サッカー部ではアイドル的存在だ。


夢ちゃんを狙ってる部員なんてほとんどで、



みんなより夢ちゃんと仲の良い俺は羨ましがられたりする。