「可愛いよなー、姉妹そろって」



うるさいな。



嫌でも小夜を思い出すんだ。



「じゃー、俺帰るわ」



着替え終わった俺は、部室を出た。



辺りはまだ明るくて、学校から家まで距離がある俺にとっては嬉しかった。




その時だ。



「健太先輩!」



前方から、あの子がこちらに走ってきた。



俺のもとに来た彼女は、息を切らしていた。



「………夢、ちゃん」





俺がそういうと、夢ちゃんはニコッと笑った。



………可愛い。