人形探し

トン………トン…………。


とても微かだけれど、確かに聞こえる足音。


何も喋らないように、自分の手で自分の口を押さえる。



……こっちに、来ないで…。


そんな私の願いは虚しく散り、足音はだんだん近付いてくる。



トン……トン………。



今、どの辺にいるんだろう。


慌てて机の下に隠れたから、分からない。



けど、ただ心の中に恐怖心が積もっていく。




怖い、怖い、怖い。


あれは、鬼?

鬼じゃないことを願いたい。けど。




トン………トン………トン……………。



この足音からして、重くない。


本当に、軽く歩いているような音。



これは、人間の足音じゃない。




違う。鬼だ。絶対に鬼だ。




もう緊張の限界だ。





そう思ったとき。




「うわあああああああ!!」



木工室の隣の部屋から、誰かが飛び出した。




「みぃつけたぁ……!」



トトトトトトトト、と、速いスピードで出ていった人を追いかける。



――助かった。