香代は、茶色いウェーブした髪を指でクルクルと巻きつけながら話す。
昔からの癖だった。
特に異性の前だと、それにアヒル口がプラスされる。
いわば、ぶりっ子と言われる女子だ。


「ねぇ、昨日何してたの?」


香代が口を尖らせて言った。

千賀には、誰にも言えない秘密があった。
昨日、彼女の佐伯美由紀と一緒にいた香代は千賀の事を美由紀から聞かされていた。

「毎月、第2日曜日は、用事で千賀いないんだ〜」

美由紀すら知らない用事を香代はどうしても知りたかった。