スタスタスタスタ……………


階段を駆け上がりながらちょっと吹き出す。


自分のを部屋のドアを開けたところで、慎太の顔がフラッシュバックしてまた一通り笑う。




「なにそんなに笑ってんだよ?朱鳥」


ハッとして声の主に視線を滑らせる。

「水蓮、いつ戻ってきての?それよりどこ行ってたの?」


「ちょっとさっき。神王のところへ行っていた。急な招集があったんだ」




神王とはこの世の全ての神のトップに立つ神。

この世の神は神王の意に従う。

神王は絶対の存在なのだ。



「神王が?なんのために」


「なんかよく分からんかったが、黒い影が動き出したらしい。どうやらノーマルの人間の脅威になるものらしい」


スッと朱鳥の顔が青くなる。

それを見た水蓮が血相を変える。



「どうした朱鳥⁉︎」

「レーヴの予言とそっくり。神王まで警告するなんて、一体なんだって言うの」




分からない事だらけだ。

手がかりが少なすぎる。