「ここか、理事長室」


コンコン



ノックすると、勝手にドアが開いた。



「「「失礼します」」」

3人は挨拶したが、朱鳥は無言で理事長室に入っていく。


「おぉ、来たか。いらっしゃ〜い」


ー……ビュン

理事長が言葉を発した瞬間に、もの凄い速度で何かが通った。



「おじいちゃん。いつの間に理事長になったのかしら?
そして、なんで雪斗もこの学校にいるの?偶然じゃないわよね。
そして、ここは学校です。式神を使うのはよしなさい」


満面の笑み。


がしかし、目が笑っていない。


口調が完全に怒っている。



「怖いよ、朱鳥ちゃん。せっかくの美人が台無しだよ?」


「そんなことはどうでもよいの。早く質問に答えて」



朱鳥の気迫に今すぐ回れ右して帰りたい3人だ。


だが、朱鳥をなだめないと、理事長をボコボコにしそうだ。



「朱鳥。とりあえず落ち着きなよ。でないと理事長も答えられないだろ?」



輝夜が朱鳥に声をかける。



「それもそうね」


落ち着いた朱鳥は、理事長の机から一歩離れる。