「これからも……チームを、よろしく…お願い…し、ます………」
震える声で、彼は挨拶を終えた。
どんな時も泣かなかった彼が、泣いている姿をわたしは初めて見た。
その姿を見て、わたしはもっと悲しくなった。
こんな時でもチームのことを一番に話す彼らしさに涙が溢れて、止まらなくなった。
泣いているところなんて、見たくない。
あなたが笑っててくれなきゃ、意味がない。
あなたの笑顔が見たくて、わたしは今日まで………。
彼もチームメイトから肩を抱かれ、頭を撫でられていた。
しばらく肩を震わせていたけれど、彼の涙は少し経つと治まった。
目を赤くさせたまま観客へと手を振りながら、ロッカールームへと戻って行った。
それからのことは、覚えていない。
ただ……彼の夢が終わりを迎えたことに……わたしは毎晩涙を流した。


