漸く結奈が勝負をしかけた。




結奈にとってはトラウマでもあり、思い出でもあるプレー。




試合では始めて使うその組み合わせのプレーは前よりも数段もレベルが上がっていた。




流れるように滑らかなそのプレーに、誰もが目を奪われる。




結奈が最も得意とするそのプレーは、今まで抜かすことのできなかった相手を抜かしこの試合で始めて、ゴールネットを揺らした。




リングには触れずにネットに吸い込まれて行ったボールは、見ている人全てを魅了した。




その結奈のプレーの後からは、相手チームの動揺が手に取るように分かり、

『91対76』

と、余裕の点差で勝つことができた。




青藍高校バスケ部、男女ともにインターハイ出場決定‼︎