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「そんな…そんなこと、ないよ…。もう、3年も会ってないんだよ?


……この前、友達が、向こう岸に渡ったの。家族旅行だって。


私以外の人間にとって、向こう岸に渡るっていうのは、そんなに


簡単なことなんだね。なんで私だけは、渡らせてもらえないの?


……その友達が教えてくれた噂を聞いて。3年前のあの事故で、


牽牛は、ホントは大怪我をしたって。その怪我が原因で今も病気


だって。向こう岸に引っ越したのは、大きな病院で看てもらうた


めだったって。私に隠してたのは、知ったら責任を感じるだろう


からで、渡し守はみんな牽牛の親戚だから、事実が私の耳に入ら


ないように協力してた、って。おっちゃん、本当のことを教えて。


この噂は、本当なの?私のせいで牽牛は…」


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