これほどツライことも

一生無い。


強かった心も弱くなり
プライドも折れ
どん底に足がつき
這い上がれず
人として一番してはいけないことをした。

技ができなくなり
走れなくなり
立ち上がることもできなくなり

寝たきりになった。


「神様は、耐えられる分しか、悲しみ、辛さを与えない」
と担任に言われた。

励ましのつもりだろうか。

この言葉が世界で一番きらいだ。

苦しみならいくらでも耐えてやる。
悲しみならいくらでも耐えてやる。

しかしなぜ、
神は夢まで奪ったのだ。

「お前は泣き虫。強がり。いつもレオタードを着ている。」
担任の目には私はそう映った。

私は泣き虫だ。強がりだ。
レオタードを常に身にまとっていると、そう目に映るやつに
その涙の重みが分かるか。
レオタードを着るプライドだわかるか。

「このままでは本当に下半身不随になる。今後の人生のほうが長いのだから、受験勉強したら?」

私が人生体操にかけてきた想いを計り知れないから言える。
体が動いて、夢が叶えられれば、今後の人生、下半身不随になろうがかまわない。
今大切なのは、今の夢だから。