まるで懇願するかのような声を出し、縋るような目で私を見るナツくん。
好き?
そんなの当たり前じゃん。
ナツくんが死んじゃってからもずっとアナタだけを想っていたんだよ?
だから、何度だって言える。
ナツくんが満足するまで、何度でも。
「好き、……ナツくんが大好き、出会えて良かった。 ほんとに出会えて、よかった、」
そう、出会わなければこの愛しさも幸せも知らないままだったんだ。
そんな今更なことに、気づいた。
チュッ、
返事とでも言うようにナツくんの唇が頬に口づけられる。
そして、私を抱きしめる腕はまた強くなった。
「あーぁ、なんで死んだんだろーオレ。もう、離したくないよ…鈴。」
掠れた声で私を呼ぶナツくんは苦しそう。
私と同じくらい、ナツくんも苦しいんだ。

