食事を終えて
店を出た。
時刻はまだ、12時過ぎ。

「今日何時から
出勤すんの?」

れいくんがそう
聞いてきた。

「5時かな。」
そう答えたあたしに

「それまでは暇ってこと
だよね?
買い物行こうー♪
俺買いたいものあるし。」

えっ?
あたしに聞かないのかよ(笑)


そう思ったけど
れいくんと一緒にいる事は
苦って思わなかったし

「いいですよー(笑)」

車に二人で戻り
ショッピングモールに
車を走らせた。


ショッピングモールに着き
店内に入ると
一目散に

“CHANEL”
に入っていく。



「新作のバッグ何個か
出してよー」
店員にそう言うれいくんは
いつもと違った。



「かしこまりました。」

と店員は言い

5つのバッグを
差し出した。


「るいちやん、何がいい?」

なんであたしに聞くん
だろう、疑問に思ったが

「あたしは、これかな?」

そう言うと

「じゃ、それちょーだい♪」

と店員に言って
それを買った。



「彼女にあげるんでしょ?
喜んでくれるといいですね♪」

そう、あたしは
れいくんに言うと


「えっ?違うよ(笑)
大好きなるいちゃんにあげるんだよー(笑)」
って、あたしに言い
先ほど買ったCHANELのバッグを
おたしに差し出した。


「こんな高い物
オーナーから
もらえないです。
ごめんなさい。」

「俺はさ、ほんとは
好きだったんだよ。
だから、今日だって
誘った訳だし。」

そう言う真面目なれいくん。

「ごめんなさい。」
一言言うと。


「これから、また考えてよ。
ただ、一緒にいて欲しい
だけだから。」

どこか悲しげなその瞳に
あたしは悲しくなった。