やっぱりまひろと一緒に帰るのは気が引けて。 教室をひとりで飛び出してしまった。 もう部活で体は疲れてて、 走る体力なんてあるわけなく。 そしたら石につまづいて転んでしまった。 ひざが痛かった。 でも、それよりも心が痛かった。 「ふぇ…」 アスファルトについてる手に水滴がポタっと落ちてきた。 そっか、あたし泣いてるんだ。 そう実感したら、一人だったことが急に寂しくなって。 どんどん涙が溢れてきた。