不意に背中から温もりがなくなったと思えば、彼女が目の前にいた。

泣きはらして目は真っ赤に腫れていた。


「ハンカチとティッシュ、ありがと。………洗って返す。」

「別にいいのに。」

「いいの。………泣いてたことみんなには秘密だからね。」

「はい、仰せのままに。」