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「…てかさー…朱莉が部活辞めるなんて…ちょっとビックリしたよー…」



帰る途中、校舎を歩きながら紗理奈が言った。



…そうかな。




私は元々テニス部に入っていて、そこそこ優秀な成績も残してたんだけど…




「やっぱり事故のこともあって、今までみたいに体を動かせないし…入院してた時間も長かったから、みんなより遅れてるし…」




だから私は部活を辞めた。




「それに、バイトしようかなーって思ってるし。」




「そうなの?」




だって、あのヤクザに世話になりっぱなしとか嫌だし。



…せめてお金は自分で稼いだ方がいいかな、なんて…