「…朱莉が木崎に心を開いてくれないのは…お前のせいじゃない、わしのせいだ。」




…?どういうことだ?



あいつはヤクザの俺に心を開いてくれないのじゃないのか…?




「…朱莉のヤクザ嫌いは、若い頃のわしが原因じゃ。」




組長が続けて口を開く。




「この話はまだ木崎にはしていなかったが…、昔…この辺りで縄張り争いがあった。最初は大した事のない争いだった。…だが…それが長引くに連れて争いはどんどん酷くなった。」