指切り

私は思った。やっぱり私は悠里が好きだ。優しくて頼れて、私の事をよく分かってくれてる。私にとって悠里は世界で一番大切で誰よりも失いたくない人。
「あすちゃん」
楓香ちゃんが帰って来た。楓香ちゃんの姿を見た瞬間、夢から現実に戻される感覚に襲われた。
「悠里ちゃん何話してたの?」
「別に何でもないよ」
悠里が答える。楓香ちゃんは悠里に対して何故か対抗心を抱いている。それも不思議で、それと同時にその行動がうっとうしい。