けどそれを聞いても私は嬉しいとか、良かったという思いはなかった。私の心は複雑のまま。
「あす、ちょっと歩こう」
「うん」
波打ち際を二人で歩き、後ろを歩いていた悠里が突然止まった。私も数歩歩いた後にそれに気付き止まる。
「どうしたの?」
「……」
何も言わない悠里。うつむいていた悠里だが、やっと顔を上げた。泣きそうな顔で。
「悠里…?」
「私ね、昨日夢を見たんだ」
「夢?」
「あすの夢」
「私?」
「あす、ちょっと歩こう」
「うん」
波打ち際を二人で歩き、後ろを歩いていた悠里が突然止まった。私も数歩歩いた後にそれに気付き止まる。
「どうしたの?」
「……」
何も言わない悠里。うつむいていた悠里だが、やっと顔を上げた。泣きそうな顔で。
「悠里…?」
「私ね、昨日夢を見たんだ」
「夢?」
「あすの夢」
「私?」

