「美奈みーっけ♪♪どしたの。サボり?」

さっきまでふててたのに、もうニコニコ笑ってる。

嫌なことやムカつくことがあっても、いつまでもうじうじしないのはゆづのいいところのひとつ。



「サボりじゃないよ。ゆづみたいなバカがコイを食べちゃわないように、守ってあげてるの」

「ははっ。さすがに俺、コイは食べれないわ。ぁー、でもキンタロウなら美味しいかも」

「キンタロウ?」

ゆづが指差したのは、丸々太った金色のコイ。

たしかにキンタロウという名前が納得できる。